【2024.1.22更新】
こんにちは、いずみです。
語学学習は楽しい時ばかりではありませんね。
今日はスランプに陥っている方、目標を見失っている方におすすめしたい本をご紹介します。
台所から北京が見える
著者の名前は長澤信子さん
著者の長澤信子さんは残念ながら2007年に74歳でお亡くなりになっており、この本はもう中古でしか手に入りません。
中国語学習者の間では有名な方だそうです。
言語は違いますが、同じ語学を学ぶ者としてとてもよい刺激を受けました。
35年前に書かれた定価680円の文庫本は中古市場でもほぼ値崩れしていません。
古くてもそれだけの価値があるということですね。
語学を学習されている方には共感できる部分があり、勉強方法は今も参考に出来ると思います。
2023年に筑摩書房から文庫本が出ていました。新たに写真を加え1章増補されています。
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本の内容と著者について
夫には仕事が、子どもには子どもの未来がある。
私にも家庭以外に自分の生活がないと窒息してしまう。
なにかがほしい…。そんな悶々とした日々の中で、ついにみつけた「中国語」。
36歳ではじめた語学が人生を大きく変えた。
主婦が体当たりで「新しい自分」を生きようとすることで、家族関係もいきいきリフレッシュ。
時間・お金のやりくりから、効果的な勉強法まで、自分の夢を実現させる手づくり法を公開。
著者について
1933年、東京都に生まれる。日本女子大学附属高校を卒業。21歳で結婚。
専業主婦15年ののち、36歳から中国語をはじめ、40歳で中国語通訳となる。
44歳のとき和光大学中国文学科に入学、1981年に卒業。
以後、中国語教室を主宰すると同時に、翻訳やエッセイ等、執筆の分野でも活躍。
著書には『主婦こそ夢の自由業』(知的生きかた文庫)、『専業主婦のアフターファイブ』(主婦の友社)などがある。
引用文の出所 Amazon商品の説明ページ https://amzn.to/3jUwkTf
あきらめず、工夫する
子供が成長した時に目的をなくすことを恐れて人生相談に投書をした彼女は、いくつかの提案の中から家事の合間に人の手掛けぬ外国語を学ぶことを決めます。
けれども実際に勉強をスタートさせたのは、それから10年後。
子育てを優先し、子供が中学生になったときに自分も一緒に外国語の勉強を始めようと決めていたのです。
始める時期だけでなく、その後も彼女は独特の考え方で中国語に取り組みます。
もっと勉強を続けたいのに準備期間に蓄えていた勉強資金は底をつき始めます。
そこでまた彼女は遠回りをして先に経済力をつけてからもっと大きな夢を実現しようとします。
当時の中国はまだ近くて遠い国で、中国語で収入を得るのが難しかったという背景はありますが、勉強を続けるために彼女は准看護師の資格を取ることを決めるのでした。
午前中は病院で仕事、午後に学校で勉強、週1回夜に中国語を習う生活を2年続けてその中で通訳案内士試験に合格し、准看護師の資格も手にされました。
看護師の仕事を続けていた彼女が初めて通訳案内士の仕事をすることになったのは1974年。
田中内閣になって日中国交が回復してからでした。大学にも進んで勉強を続け1978年に日中平和友好条約が結ばれてからようやく通訳として存分に仕事をされました。
彼女は勉強の方法もユニークです。家事の合間に勉強をするために自分がよく居るところにテープレコーダーを置いて常に中国語の音声を聞けるようにして家事をします。
1冊でも高価な辞書を家のあちこちに置いて、気になることはすぐ調べられるように環境を整えます。
自分で稼いだお金を惜しみなく使って家じゅうを勉強部屋と考えて無駄な時間を省くための工夫を重ねて勉強時間をひねり出したのです。
感想
長澤信子さんのされたことを全部は真似出来ませんでしたが、試験勉強をしていた頃は家事を気分転換の時間と考えて頑張れました。
彼女を知らなかったら思い通りに勉強時間を確保できないことに苛立ちや不満を感じていたと思います。
長澤信子さんは中国語の素質に恵まれた特別な人ではありません。
最初の頃はクラスの落ちこぼれでした。
でも彼女は10年越しで始めた中国語を簡単にあきらめません。
やり抜く力がすごいのです。
お元気なうちにお目にかかってお話を聞いてみたかったです。
今はお掃除ロボットや調理家電が登場して家事の省力化が進みました。
私たちはもっといろんなことに挑戦できると思います。
地元の市立図書館にはありましたので興味があったらお探しになってみてくださいね。
文庫本なので中古で流通しているものも経年劣化が進んでいます。
再出版されるといいのになあ。
2023年に筑摩書房から文庫本が出たようです。
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