こんにちは、いずみです。コロナ渦中にも関わらず、損益分岐点を見事にクリアした韓国映画「担保」。アジア各国でも次々に上映されて、置いてけぼりの日本はやきもきするばかりです。今日は韓国の映画雑誌cine21のサイトで見つけた「担保」の記事をご紹介します。映画評論家さんのコメントなので少々辛口です。
「担保」3人の人物が悪縁によって出会い、徐々にひとつの家族になっていく感動のドラマ
原文:オ・ジヌ(評論家)
元記事と画像の出所:(cine21)
1993年、仁川(インチョン)。 高利貸し業者として暮らしているトゥソク(ソン・ドンイル)とチョンベ(キム・ヒウォン)は市場で偶然に客であるミョンジャ(キム・ユンジン)に出くわす。彼らはミョンジャに、借りた金を返せと催促する。 お金を返すことができないというミョンジャの前でトゥソクはスンイ(パク・ソイ)を担保として連れていく。 ミョンジャはこれを解決するために娘の養子縁組をトゥソクとチョンベに頼む。 しかし、金持ちの家にもらわれて行ったと思っていたスンイはとんでもないところに居た。 トゥソクとチョンベはスンイを再び家に連れて来て、3人は本格的にひとつの家で一緒に暮らし始める。
<担保>は3人の人物が悪縁によって出会い、次第にひとつの家族になっていく感動の物語を盛り込んだ。 映画は担保という興味深い設定を持って来たにもかかわらず、そこで終わりだ。 映画のストーリーもやはり予想可能に展開されていくという残念な点があるが、ソン・ドンイルとキム・ヒウォンをはじめ、俳優の演技がこのような短所を補う。
ソン・ドンイルとキム・ヒウォンはバラエティ番組<車輪のついた家>で見せてくれたケミをそのままスクリーンに持ってきて笑いを贈る。そこに<ただ悪から救いたまえ>に出演したパク・ソイは繊細な感情表現を見せて深い印象を残す。映画の重要なポイントとして観客の涙腺を刺激した俳優はまさにキム・ユンジンだ。 映画が活用できなかった俳優はハ・ジウォンだ。 分量が相対的に少ない上、幼いスンイが積み上げた感情を続けることができず、物足りなさを残す。
「担保」の広報でジウォンさんが「2時脱出カルトショー」に出演された時に『自分は物語の扉を開いて終わりに導く役割』と話していたので出演ボリュームが少ないのは予想していました。
広報活動ではジウォンさんが前面に出ていましたが、映画では子役のパク・ソイちゃんが演じたスンイがメインで、間には高校生のスンイ役も登場し、ジウォンさんが演じた大人のスンイは難しい役どころとなってしまったようです。
30代前半の女優さんなら高校生から大人のスンイまで一人で演じることも出来たと思いますが、スンイの母親役でもおかしくない年齢のジウォンさんが演じるキャラクターではなかったのかもしれません。辛口コメントを見ていると、ジウォンさんよりも友情出演のキム・ユンジンさんの方が存在感を示せたのかなと思いました。
ソイちゃんはジウォンさんを「オンニ」と呼んでいましたが、2人はふた回りほど年が違い、ソイちゃんのお母さんはジウォンさんより年下の可能性もあります。スンイよりお母さん役の方が良かったかもしれないと思いました。
「担保」の興行を成功させたのはパク・ソイちゃんです。この映画では子役というより主演女優でしょう。韓国には名子役がたくさんいますが、ソイちゃんは断トツ。ファン・ジョンミン主演の「ただ悪から救いたまえ」にも出演し、こちらでは拉致されてるようです。どちらも今年のヒット作で、今一番注目されている子役に間違いありません。
韓国の映画界は新型コロナウィルスの煽りで経営が悪化し、チケット代が値上げされ劇場は縮小されるという悪循環が起きています。新作も映画館ではなくネットフリックスで独占公開やオリジナル制作が進んでいきそうです。今までのように主演俳優たちが映画館を回って舞台挨拶をすることはもうないかもしれませんね。
どんな形でもよいので「担保」を日本でも早く上映してほしいです。
「担保」4分ハイライト映像。
눈가 촉촉 감동 담보하는 그 장면! [담보] 4분 하이라이트 영상